ふるさとの食文化を育んできた山紫水明の地、名峰白山の麓に位置する白山鶴来地区は、旧名「劔(つるぎ)」の名で古くから歴史上に現れ、全国三千社に及ぶ白山神社の総社・白山咩神社の門前町として、また山の幸・海の幸が交換される市がたち並ぶ地として知られてきました。
材料の恵みもさることながら、加賀菊酒発祥の地として古文書にも書き記されているように、水のうまさも天下一品です。この白山水系の水を使い、米と糀の言葉に耳を傾けながら、寒仕込みの日本酒を醸造します。
(平成22年冬季の日本酒仕込みより、米は石川県産米のみを使用しております)
醸造された日本酒は、伝統の「静置醗酵法」と「連続式表面自然醗酵法」によりゆっくりと時間をかけて、まろやかで自然な酢味と優雅な香りを醸し出す酢へとかわります。
それぞれ手間と熟練の技を活かした、本格的な酢づくりです。そんな白山麓・鶴来で生まれ育った「タカノの酢」をぜひお試しください。
日本で古くから行われている醸造法です。
大きな桶を使い、自然還流によってゆっくりと時間をかけてお酢を造ります。
製法自体は単純ですが、醗酵管理には多くの経験と勘が必要とされます。
手間と時間がかかる分、他の速醸法に比べて味や香りが格段に良いお酢を造ることができます。
小さな槽が連続して繋がれている構造となっており、各槽に流れる原料を表面醗酵させながらお酢を造ります。
たくさんの槽を扱うため醗酵管理は難しいですが、静置醗酵法で造られる良質な味や香りに近いお酢を効率よく造ることができます。